発酵と熟成の過程

くろずを生み出す自然の不思議

くろずは1つの壺の中で、糖化、アルコール発酵、酢酸発酵が自然に進行する、世界でも類を見ない製造方法です。なぜこのようなことが起こるのか、まだ学術的に解明されてない部分も多いのです。

仕込み

壺畑に並べられた壺に仕込みを行います。壺の内壁にはくろず造りに欠かせない微生物が住み着いています。江戸時代から使われている薩摩焼の壺は、今でも仕込みに使われています。
振り麹が水面を均一に覆っています。

糖化

仕込み直後から、米麹が蒸し米のでんぷんを分解してブドウ糖を作ります。
振り麹が菌糸を伸ばしてふくらんでいます。

アルコール発酵

ブドウ糖は、酵母の働きによってアルコールへと変わります。この発酵は糖化と並行して進み、仕込みから1~2ヶ月ほどかかります。

酢酸発酵

アルコールができると振り麹が自然と液中に沈み、酢酸菌の働きによって、アルコールが酢の主成分である酢酸(さくさん)へと変わります。この発酵は仕込みから半年ほどかかります。
酢酸菌が液面に広がって酢酸発酵が進んでいきます。

熟成

壺寄せを行った後、さらに半年~3年ほど壺の中で熟成させます。くろずの独特な風味と香りは、この熟成期間中に生まれます。
  • 熟成することで少しずつ色づき、くろずとなります。
  • 熟成期間が長くなることで液色が濃くなっていきます。

仕込み作業

仕込みは春と秋の年2シーズン
行われます。

見回り作業

毎日、醸造技師たちは自分の子どもを見るように1本ずつ壺を見回ります。

攪拌(かくはん)作業

くろずの熟成を促すため、竹の枝でくろず を撹拌します。この作業も江戸時代から 続く伝統的なやり方です。