⒈環境へのこだわり 微生物・自然と共に生き、
居住環境を整える

ディナー特集

坂元醸造は10箇所の壺畑に約52,000本の壺を所有しております。
その壺ひとつひとつが大事な小さな工場であり、様々な微生物が住み着いております。
黒酢造りの主役である微生物が住み着きくやすく活動しやすい環境づくりをすることもこだわりの一つです。

環境

壺造り黒酢の製法では微生物と共に生きるために、除草剤や洗剤を一切使用しておりません。
微生物が住み着きやすい土壌づくりも大切な黒酢造りの一部です。

沈壽官窯の登り窯

坂元醸造の薩摩焼の壺は沈壽官窯様との江戸時代からのお付き合いが始まりです。
種類や大小様々なものを試しましたが、微生物が住み着きやすく、働きやすいものは、この江戸時代から使われている薩摩焼の壺でした。現在では、この薩摩焼の壺をモデルに、信楽焼で造られたこだわりの壺で黒酢造りを行っています。

⒉原料へのこだわり 水に感謝し、米と向き合い、米麹を作る

原料へのこだわり

黒酢造りでは原料が発酵過程に大きく影響します。

私たちは黒酢造りに適した「米麹づくり」を自社で行っております。

自社農園での米作りの様子

また、原料の米は鹿児島県産のうるち米にこだわる他、一部を自社農園で黒酢造りに適した米作りから行っております。

⒊製法へのこだわり 江戸時代から続く伝統製法に
魅せられる

発酵の様子を確かめる職人

1つの壺の中で糖化、乳酸発酵、アルコール発酵、酢酸発酵が連続的に行われる製法は、ここ福山町でしか造ることのできない世界でも類を見ない製法です。21世紀を迎えた今でも当時と全く変わらない江戸時代からの伝統製法で、蒸し米と米麹と地下水のみを原料に太陽光エネルギーと微生物の力を借り、1年から5年もの長い時間をかけてゆっくり発酵・熟成させて収穫の時を迎えます。

「坂元のくろず」
ができるまで

「坂元のくろず」の琥珀色とまろやかでコクのある味わいは、この製法ならではの特徴となります。

  • 仕込み

    1.仕込み

    黒酢の原料は、「蒸し米」「米麹」「地下水」の3つだけです。

  • 2.糖化・アルコール発酵

    仕込み直後から米麹が蒸し米のでんぷんを分解してブドウ糖に変えます。
    その後、ブドウ糖は、酵母の働きによって、アルコールへと変わります。この発酵は糖化と並行して進み、仕込みから1~2ヶ月ほどかかります。

  • 3.酢酸発酵

    アルコールができると振り麹が自然に液中に沈み、酢酸菌の働きによってアルコールが酢の主成分である酢酸へと変わります。

    この発酵は仕込みから半年ほどかかります。

  • 4.熟成

    熟成することで少しずつ色づき、黒酢となります。

日本を代表する伝統食品

坂元のくろずは2006年には「本場の本物」に全国第一号で認定、更に2015年には鹿児島の壺造り黒酢として「地理的表示(GI)保護制度」に全国第一弾で登録されました。
他、様々な公的機関のお墨付きを得ており、日本を代表する伝統食品となっております。

地理的表示(GI)保護制度

地域ならではの要因との結び付きを有する産品について、生産地や特性とともに、その名称を知的財産として国が保護し、農林水産大臣が登録する制度です。

本場の本物

その土地土地において伝統的に培われた「本場」の製法で、地域特有の食材などの厳選原料を用いて「本物」の味をつくり続ける製造者が得られるマークです。

⒋技術へのこだわり 誇りと愛情、技術のすべて、
時を越えて繋ぐ

伝統製法の壺造り黒酢では同じ日に同じ原料を同じように仕込んでも、黒酢の成長過程は様々です。
1壺1壺黒酢の顔色を五感で確認し、愛情をもって成長を促す手助けをすることは醸造技師にしかできない役割です。私たちは「醸造技師制度」という独自の社内制度を制定し、醸造技師の育成と技術継承に世代を越えて取組んでおります。