くろずの原料は蒸し米・米麹(こめこうじ)・地下水の3つだけです。米麹は、みそや醤油と同じ「黄麹(きこうじ)」を使います。
くろずの仕込みは、春(4月〜6月頃)と秋(9月〜10月頃)の年2シーズン行われます。壺の中に、混ぜ麹、蒸し米、地下水の順番で原料を入れ、最後に水面を振り麹で覆います。この振り麹の作業は、熟練した職人の手によって1本1本行われています。
水に浮くように乾燥させた麹で、「老(ひ)ね麹」とも呼ばれます。混ぜ麹と比べて麹の小さい粒(胞子と呼ばれる)がたくさん付いています。
姶良カルデラの地下水を使用しています。この水は、江戸時代には「廻(めぐり)の水」として、薩摩藩主に献上していた名水と言われています。
3分づき(玄米を3%削ったもの)の米を使っています。
3分づきの米に種麹をまいて混ぜ麹は作られます。
くろずは1つの壺の中で、糖化、アルコール発酵、酢酸発酵が自然に進行する、世界でも類を見ない製造方法です。なぜこのようなことが起こるのか、まだ学術的に解明されてない部分も多いのです。
野天に並べられた壺に仕込みを行います。壺の内壁にはくろず造りに欠かせない微生物が住み着いています。江戸時代から使われている薩摩焼の壺は、今でも仕込みに使われています。
仕込み直後から、米麹が蒸し米のでんぷんを分解してブドウ糖を作ります。
ブドウ糖は、酵母の働きによってアルコールへと変わります。この発酵は糖化と並行して進み、仕込みから1〜2ヶ月ほどかかります。
アルコールができると振り麹が自然と液中に沈み、酢酸菌の働きによって、アルコールが酢の主成分である酢酸(さくさん)へと変わります。この発酵は仕込みから半年ほどかかります
壺寄せを行った後、さらに半年〜3年ほど壺の中で熟成させます。くろずの独特な風味と香りは、この熟成期間中に生まれます。